Eマウント早くも3本目のレンズ(24-105も購入したんですがすぐに売却)。描写などあまり満足度の高くなかったPENTAXのDFA24-70 f2.8を売却したかわりに購入。仕事ではなにかと便利ズームが必要になると言い訳しながら大変な出費です。DFAは9万で売却できましたが同じカテゴリーのレンズながら結構な価格差です。
とりあえずスペックと外観
絞り | F2.8 – 22 |
最短撮影距離 | 0.38m |
最大撮影倍率 | 0.24倍 |
フィルター径 | 82mm |
レンズ構成 | 13群18枚 |
絞り羽 | 9枚 (円形絞り) |
サイズ | ø87.6mm x 136mm |
重量 | 886g |
- その他の特徴といえば
超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズによる美しいボケ表現と高解像感の両立(実際どうかは別として) - ナノARコーティングによる逆光耐性
- 防塵・防滴に配慮した設計
→sel85f1.8ではシーリングが見て取れなかったが、マウント部はじめ、カットモデルからもシーリングがみてとれます
→かといってPENTAXのように安心はできない - 結構重いズームリング
- ダイレクトドライブSSM(DDSSM)によるフォーカス駆動
→PENTAXと違い迷うことも少ないし、静かで早く正確なAFが可能です
DFA24-70とはフィルターサイズは同じですが縦に長くなっているせいか、細長いプロポーションです。銅鏡にはマグネシウムと樹脂、ゴムのリングが使われ高級感のあるクオリティ。長く思いレンズなので素のαのボディにはフロントヘビーです。DFA24-70のデザインは好きではないんですが、塊感のあるプロポーションはGMよりも好みです。両者ともフォーカスリングは軽くスムーズですが、ズームリングはかなり重たく撮影しながらだと少々ネックに(個人的見解です)。
また、両者ともズームリングにはロックスイッチがついているのでもう少し軽くてもいいのにと思います。もちろんちょっとしたことで回っては困るので難しいですね。
特筆すべきとこのないようなデザインの花形フードですが、内側が起毛処理され、内面反射を防止するようになっています。さらにロック機構が付いているので、ボタンを押さない限り外れることがなく不用意にフードが外れることがない安心設計です。
その他フォーカスホールドボタンとAF、MFの切り替えスイッチが本体についています。フォーカスホールドボタンは機能を割り当てられるので撮影スタイルにあわせて変えてみるのもいいかもしれません。
ボケについて
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/1000s f/2.8 ISO100
こちらの開放の写真。小さい画面で見る分には玉ボケも美しく隅の口径食も気にならないレベルに見えます。
中央上部
左端
超高度非球面XAレンズで、非球面レンズに発生しやすい輪線ボケを大幅に軽減とありますが、少し目を凝らせば輪線ボケがかなり気になります。また、隅では口径食もみられますが、許容範囲。絞り込むことで輪線ボケは軽減されますし、口径食も改善していきます。玉ボケはf5.6くらいまで円形を維持します。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/1000s f/2.8 ISO100
後ボケは非常に滑らかで、溶けていくようなアウトフォーカスが秀逸。ピント面のシャープな描写をより際立たせます。SEL85F18できになったあとボケのうるささも感じさせません。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/500s f/2.8 ISO200
逆光耐性
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/320s f/2.8 ISO100
光源がフレームの外にある状態。ゴーストは見られますがフレアの影響はそれほど強くでていません。開放での色収差は少し気になるレベルで、パープルフリンジではなくてブルーフリンジがみてとれます。これは5.6くらいで解消します。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/2000s f/5.6 ISO100
こちらはフレーム内に太陽が入っています。大気の加減でシャープな空ではありませんが、画面全体が白むような強い影響はでていません。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/800s f/2.8 ISO100
真っ昼間の水面の反射でもディティールが潰れることなく描写に余裕を感じます。特にRAWで撮影するなら安心して撮影に臨めます。ちなみにPENTAXのほうがアンダーの持ち上げは余裕があるように感じます。
そのほか作例
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/500s f/2.8 ISO100
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/80s f/5.6 ISO100
絞ることで画面の端の描写も引き締まります。隅の描写は24105Gのほうが引き締まっていましたが、スナップレベルでは気にならないレベルです。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/320s f/5.6 ISO100
中央の描写はシャープ。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/50s f/8.0 ISO100
描写には本当に余裕を感じるのでこれならRiiiのほうが本領を発揮できそうです。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1s f/8.0 ISO100
せっかくなのでNDやPLフィルターを用意するとより撮影の幅が広がります。(これはフィルター使っていません)月がきれいです。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/160s f/2.8 ISO100 50mm
解像力的には広角側がより得意な印象で、望遠に向かうにつ甘く感じる場面もありますが絞ることでシャープになります。でもせっかく明るいレンズなので、開放で撮りたくなります。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/160s f/2.8 ISO100 70mm
たいしたことない被写体も美しく。
ILCE-7M3K, SEL2470GM, 1/800s f/2.8 ISO100 54mm
そこそこよれて、そこそこ倍率も高いクオーターマクロですが、当然等倍マクロには及びません。先日DFA50mmMacroを売却したので一つくらい倍率の高いレンズが欲しくなってきました。
まとめ
良いところ
- 銅鏡についたフォーカスホールドボタンに機能を割り当てられる(瞳AFとかも)
- AFの正確さ 速さ
- 安定感のある描写
- きれいな後ボケ
- 便利ズーム
→基本的に単焦点使うことが多いですが、子供のシャッターチャンスを逃さないとか、記録写真、取材等には持っておくと安心できます
気になるところ
- 輪線ボケ
→玉ボケがそんなにきれいじゃない - ズームリングの重さ
- 価格
→専用ケースなくてもいいのでその分安くしてほしい
αシリーズのボディに対してでかい、重いと言われますが、これくらい重量があることで指にグリップがしっかり引っかかるので、むしろ軽いレンズを使うより安定感があり、しっくりきます。ただこれは一眼レフに慣れているせいかもしれません。
高価ですが見合った描写はしてくれますので安めのレンズで不満を感じるなら思い切って買って長く使うのが良いかもしれません。とはいえ大口径の単焦点には及ばないのでその点は留意。また歪曲はかなり目に付きますが補正前提なのでこれは許容範囲。でもファインダー覗いていると気になるといえば気になるところです。
24-105Gを売って24-70GMにした理由
流石に高いので最初はSEL24105Gを買ったわけですが、結局購入価格に近い価格で売却しこちらを購入。理由としてはαを買った理由の一番に仕事以上に子供の写真に使いたかったという理由があります。隅の描写ではGMより24105Gが安定しているわけですが、子供の写真に四隅まで安定した描写ははっきり言って不要です。それよりもスピードとボケを求めたため2470GMに。結果として全く後悔はなく、24105Gを使っていたら不満が溜まったように思います。それともう一点24105Gでかなり気になったのは銅鏡に使われている樹脂のパーティクルライン。GMでも気にしてみれば見えてきますが24105Gは目につくレベル(写真はみづらいですが、レンズ名の刻印の横に)。
ただこのモノトーンのデザイン的にはGMレンズよりも落ち着きがあり、主張のない高級感のようなものを感じます。
特別描写に感動することはないですが、不満を感じさせない安定感のあるレンズ。