X100VIファーストインプレッション

写真が撮れる高級アクササリーを購入。
導入は3台目となるフジフィルムのXシリーズのカメラ、X100VIです。
ここ最近は仕事に追われていて、そのストレスから来る物欲で衝動買いをしてしまいました。とりあえずファーストインプレッションです。

目次

パッケージ

外装はシンプルなXシリーズ共通のデザインです。

転売対策で国内販売のX100VIは言語設定が日本語と英語に限定されています。有料で言語追加サービスを提供していますので必要な場合には利用可能です。

本体含めた内容物です。本体、ストラップ系のオプション一式、バッテリー、USBケーブル、ストラップ。

バッテリーはNP-W126S。大容量タイプではなくて従来のXシリーズのバッテリーです。私はX-E4を持っているので共通で使えます。400枚程度が公称ですが、相変わらず想像以上に持ちは良くないので予備必須です。

スペック

主要な部分のスペック

  X100VI
サイズ W128 × H74.8 × D55.3 mm
重量 本体:471g
総重量:521g
ファインダー ハイブリッドビューファインダー
液晶モニター 約162万ドット(3.0型)/チルト式/タッチパネル
画素数

約4020万画素

センサー APS-C(X-Trans CMOS 5 HR)
EVF仕様

有機ELファインダー約369万ドット(0.5型)
ファインダー倍率0.66倍
アイポイント:約16.8 mm

レンズ 単焦点レンズ
焦点距離:f=23 mm(35 mm 判フィルム換算:約35 mm)
F値:F2.0 ~ F16
最短撮影距離:10cm(標準)
瞳AF 動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車・昆虫・ドローン
ISO感度 常用:ISO 125~12800
拡張:ISO 64、80、100、25600、51200
デジタルクロップ デジタルテレコンバーター:50mm/70mm
RAW時でも使用可能:設定には未反映

フジフィルムの高級コンパクトでフルサイズ換算35mmの単焦点レンズ搭載。特記事項としては手ぶれ補正搭載と高画素という点です。

良いところ
  • イメージセンサーシフト方式5軸補正(最大6.0段)
  • 物理ダイヤル多数搭載
  • クラシカルな外装デザイン
  • クロップに耐え得る画素数
  • 最新のフィルムシミュレーション搭載
  • 動画4K/60P 6.2K/30p
気になるところ
  • 小さなグリップ(X-E4よりは良好)
  • 繰り出し式レンズ、アダプターなしではフィルター装着不可
    →フィルター装着時にはコンパクトさが失われる
  • 倍率の低いファインダー
  • おもちゃ感が拭えない各種ボタン、コマンダー
  • テンションが上がらないシャッター音
  • 電源オン時に充電不可

X-E4との比較での感想が多くなりますが、最大の違いはレンズ交換式ではないのでレンズスペックに対してコンパクトにまとまっています。全面背面ともグリップできる形状になっているためサムレストなしでも撮影時の不快感はありません。
ダイヤルの他ボタンも多いため快適な撮影設定を組めるのもいいですね。

とはいえシャッターダイヤル、ISOダイヤルは使わないし、露出補正ダイヤルはカスタム可能にしてくれたら良かったなと思います。私の設定では実質シャッタースピードダイヤルとISOダイヤルは死んでるので変わりにX-M5のようなPASMダイヤル搭載だと嬉しいです。

外観

正面
左からコマンドダイヤル、OVF/EVF切り替えレバー、AF補助光、フラッシュ、ファインダー。

正面のコマンドダイヤルはダイヤルを押し込み式で、機能を切り替えることが可能。
→SS / 絞り  / 露出補正 / ISO
設定項目が少ないX-E4では最初この機能を使っていましたがX100VIでは必要に感じる機能ではありません。なにより意図せず押し込んでしまうため機能は一つにするのがいいでしょう。私はSSで、背面のダイヤルをISOにしています。絞りはレンズの絞りリングで設定していて露出はマニュアルで決めています。

ストラップホールはかなり小さな金具です。試していないですがそのままではPeak Designはつかないような。使いたい場合は付属の三角環をつけましょう。

天面
左からアクセサリーシュー(カバーしてます)、SS/ISOダイヤル、電源/シャッタ、Fnボタン、露出補正ダイヤル。

SS/ISOの切り替えはダイヤルのリングを引き上げます。私は、SSはT、ISOはCにして、前面コマンドダイヤル、背面コマンドダイヤルでそれぞれ任意の数値に素早く設定できるようにしています。ですのでこのSS/ISOダイヤルは不要なため、X-M5のようなPASMダイヤル搭載だと嬉しかったなと思います。X100VIのコンセプトではないんでしょうが。

上述の通り露出は完全にマニュアルで設定しているので露出補正ダイヤルもカスタム可能だったら良かったなと思います。

背面
金属パーツ左から、ハイブリッドビューファインダー、Dボタン、Aボタン、ジョイスティック、コマンドダイヤル。グリップ部分にはジョイスティックとQボタン、その他3つボタンあり。X-E4との違いはダイヤルの有無とボタン配置。

このジョイスティックは操作していると指が痛くなるので嫌いです。レンズ交換式Xシリーズの上位機種についているスティックが良かったです。その他のボタンも押しやすくはなくおもちゃ感があります。フジフィルムの哲学がわからないのでなんとも言えませんが、高級コンデジとしてこれでいいのか。。X-E4は安いので許容できる部分ではありました。

ファインダー
ファインダー倍率は光学式で0.52倍、電子式で0.66倍。フルサイズに慣れているとファインダー倍率は低く感じ見づらいです。X-E4よりスペックは上がっていますが。
ファインダーの左には視度調節ダイヤル、右側にはEVF/LCD切り替えのためのセンサーがあります。

底面
左からバッテリー/SDのスロット、三脚ネジ穴、スピーカー。X-E4もでしたが三脚ネジ穴が光軸上からズレいているので三脚使用時には注意が必要。そういう撮影スタイルのカメラではないのでアクセサリーの取り付けようとして割り切っているのかもしれませんね。

モニター
チルト式の可動モニターです。X-E4より可動域が狭く自撮りは不可。結構固いのでそれなりに力がいります。

レンズ
23mmF2.8の単焦点。絞りダイヤルを搭載していて操作しやすいように対角にハンドルが付いています。とはいえ薄いので操作はしやすくはありません。
ファーカスリングはホワイトバランス、フィルムシミュレーションやデジタルクロップの切り替えができます。もちろんマニュアルフォーカス時にはピント移動に使います。
デジタルクロップは便利で、35mm→50mm→70mmに切り替えが可能です。50mmクロップでも2000万画素ほどの画素数があり有効に使えます。一方でRAW撮影時には設定は保存されないため注意が必要です。

側面にはフォーカス切り替えレバー、M/C/Sの切り替えが可能。結構固く誤作動の心配はないですが、Cに切り替えようとしたときに行き過ぎてしまうことがあるのでもう少しスムーズに動くと良かったです。

シャッターはメカニカルレリーズ対応のネジ穴が空いています。昔ながらのスクリューレリーズを取り付けるクラシカルな機能ですが、ソフトシャッターボタンを取り付けるアクササリーホール的な感じで使う人がほとんどかと思います。

反対側面にはカバーを開けるとマイク入力・USB-C・HDMI Dなどポート類があります。バッテリーチャージャーは付属していませんが、USB-C経由でバッテリーの充電に対応しています。ただし、電源が入っていると充電できないので注意が必要です。

フロントキャップ
金属製。削り出しかプレスかわかりませんが凡庸で野暮ったい感じ。PENTAXのlimitedシリーズのキャップに比べると残念な気持ちになるデザイン性です。もう少しエッジが立っているといいなと思います。

ハイブリッドビューファインダー
OVF/EVFの切り替えが可能。EVF時には幕が降ります。

レンズ保護について

本体を購入しただけではレンズフードもないのでフィルターは装着したいところ。ただしそのままでは取り付けができず、フロントリングを外し純正・非純正にかかわらずアダプターリングの装着が必須です。上の写真はフロントキャップとフロントリングを外した状態。

購入したのは、JJC 49mmアダプターリング。ローレット加工がされていてフォーカスリングとのデザイン的な相性が良く装着した時に違和感がありません。

左から、未装着/アダプターリングのみ装着/リング+フィルター装着
フィルターまでつけると、フォーカス時にレンズが繰り出すために必要なスペース確保のため、コンパクトさが失われ結構な出っ張りになります。なんとかアダプターリングなしでフィルターがつけれるようにしてほしいものです。

ちなみに重要なポイントですが、X100VIの防塵防滴についてホームページでは下記のように記載があります。

アダプターリング「AR-X100」とプロテクトフィルター「PRF-49」を装着することで防塵防滴能力を発揮。水しぶきや砂が舞うようなシーンや、予期せぬ荒天下でも安心して撮影を継続できます。

今回装着したものは非純正ですので、フジフィルムの基準とする防塵防滴に該当するかはわかりませんが、多様な条件で撮影したい場合はフィルター装着必須です。

今回装着したフィルターは、Kenkoのブラックミストプロテクターです。ブラックミストの効果は少なく、常用の保護フィルター的に使えます。

作例など

カメラを購入する動機には3つあって、①業務機としての信頼性、②プロダクトとしての美しさ、③写真を撮る楽しさ。
PENTAXは③→②、SONYは①→②、フジフィルムは②→③

X-E4もそうですが撮影していてめちゃくちゃ楽しいというより、持っていることでテンションが上がるとかファッション性が高いアイテムです。所有欲を満たしてくれることは間違いないですが、純粋な写真機としてその金額に見合う価値があるのかはどうでしょうか。。。


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