APO-LANTHAR 65mm F2 Asphericalで光芒テスト

ILCE-7M3K, MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical, 1.3s f/11.0 ISO100

GMレンズを始め、最近のミラーレスの高級レンズは、円形絞りで絞り羽根の枚数が11枚という仕様が増えてきました。美しい形状のボケを始め、滑らかなボケの表現に貢献している一方で、奇数枚数の絞り羽根は光芒の数が多くなってしまいます。

光芒の数は好みですが、カメラの設定で変えられないので完全にレンズの仕様に依存します。

光芒の本数と絞り羽根

レンズの絞りの部分を図案化したもの。左が絞り羽根が8枚のレンズ。右が絞り羽根が9枚のレンズです。  絞り羽根は複数の羽根が組み合わさって構成されています。図の状態は開放に近い状態ですが、絞っていくと真ん中の穴が狭まっていきます。

図上で黄色の◯で囲った部分は、羽根と羽根が重なる箇所で僅かな隙間ができます。そして、光芒とはこの隙間から漏れた光が線となって現れる現象のことです。

すべての光芒を書き込むとそれぞれこのようになります。

偶数枚の羽根では、羽根の交点同士が対角線上に現れ、発生する光芒も打ち消し合います。そのため均一な強さの光芒が交点の数だけ現れることになります。

一方で、奇数枚では羽根の交点は対角線上にできません。そのため発生する光芒は対角線上にも弱い光となって現れてきます。ですので光芒の本数は羽根の交点の倍現れます。光芒の光の強さは均一でなくなるので、強い光▶弱い光といったように交互になります。

Pentax K-1, HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR, 20s f/22.0 ISO200

こちらはDFA 15-30mmの光芒です。絞り羽根は9枚なので18本の光芒が発生しています。

Pentax K-1, HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR, 10s f/22.0 ISO200

わかりにくいですが隣り合う光芒の光は強く長い光と、短い光が交互に現れています。

Pentax K-1, HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR, 1.3s f/16.0 ISO200

光芒といえばよく見るのは建築写真ですよね。

ILCE-7M3K, MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical, 2.0s f/16.0 ISO100

本題のAPO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical。こちらは絞り羽根が偶数の10枚。上の作例ではランプシェードに隠れて光芒が見えにくいですが、10本光芒が発生しています。

本当に好みではありますが、少ないほうがすっきりして見えます。

絞り値による光芒の変化

とりあえず結構絞っておけば光芒が出る、くらいの認識でいましたが、APO-LANTHAR 65mm F2 Asphericalをつかって絞り値によって光芒がどのように発生するかテストしてみました。

上から絞り開放で一段ずつ絞って撮影しました。f16以降はすべての絞り値で撮影しています。

f/2.0 f/2.8 f/5.6 f/8.0 f/11.0 f/16.0 f/18.0 f/20.0f/22.0

f8くらいでしっかり光芒が見て取れます。なぜかf22で光が拡散してしまっています。画質とのバランスを考えるとf16くらいが一番いいかもしれません。

gifで。

絞るとセンサーのゴミが気になります。

その他適当に

光量が弱い光源では発生しませんね。


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